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2006年03月21日
大いなる第一歩。…だと僕は思ってるんですけど何か?
いやあ、それにしても惜しかった!
最後の攻撃、あの栗澤のシュートがあと40センチ下だったら…。
なんていうタラレバは禁止ですな。
今日は中身の濃い試合だったからこそなんとか勝って締めくくりかたかった…。そんな風に思った下山でしたヨ…(湯浅風)
とにかく今日の試合はここ2試合と違ってだいぶフレキシブルでしたね。
縦に横に選手たちが動き、局地戦で体をはって戦う姿は好印象でした。
そして東京の選手たちが停滞しまくっていたココ2試合に比べて生き生きしていると、多くの人が思ったでしょう。
まあ、それは川崎が全体的に前ヘ前へと出てくれるチームに大きく変貌を遂げていたことも手伝ってのことでしょう。
我が東京は伝統的に今日の川崎のように前に出てくれるチームとは組みやすいですからね。
今日は要所要所でカウンターも効いていましたし。
何より縦の速さは大熊時代からのお家芸です。
このように縦の速さを活かす時と、中盤のタメと横の揺さぶりを活かす時と、その二つをうまく使い分けられれば大きな成長につながるでしょう。
そう。
緩急を使い分ける事。
それこそが東京の目指すべき道なのですよ。
横を使って短いパスと角度と有機的な動きの連動性で相手組織を崩すサッカーをベースに、時にジャックナイフのような縦の速さを使う。
これを意図的に出来れば大きな飛躍となるでしょう。
ゴールを実際に奪うのはカウンターからでもセットプレーからでもいいんです。
いつもいつもショートパスで相手を崩せるわけなんてありませんから。
ボクシングで言えば、“横の流れからの縦への崩しとパスワークでの攻撃”はジャブ、もしくはボディ攻撃です。
それを継続し、相手の足にきた頃にズバッとカウンターを差し込む。もしくは鋭い個人の力で急所を狙う。
その使い分けを目指したいのですよ。
ポゼッションサッカーと言うとゆっくりとショートパスを回して戦う事だと勘違いしがちですが、僕が思うに。
『長くボールを保持する中で、緩急と長短、角度のバリエーションに富んだパスを駆使し、時にはボールを速く、時には人を速く動かして自分たちが主導権を握り、意図的に相手を揺さぶるサッカー』
それこそがポゼッションサッカーではないでしょうか?
きっと
ガーロ監督の言うポゼッションサッカー=フットサルのような細々としたサッカー
と思い込んでいる人は多いのではないでしょうか?
僕もまだガーロ監督の考えはよくわかっていませんが、そんな単純なものではないと思いますよ。
さてさて。
今日の東京が(意図的でないにしろ)良かった理由は相手が組みやすかったからだけではないと思います。
馬場の存在と宮沢の存在。(それと途中交代の栗澤もね)
彼らを必ず経由しようという意識がチーム全体に伝わり、しかも彼ら自身が自らチームのコンダクターになろうと自覚することで、東京の中盤は飛躍的に躍動していたと思います。
なんと言っても長短のパスを使い分けられるパスの出所が今まで0だったのに一気に2つになったわけですからね。
そして、最初から今野や伊野波が彼ら二人のサポートに徹し、周りの選手も中盤を経由し、サイドを使うのか縦を狙うのかの判断を馬場、宮沢、栗澤に委ねていた事で東京の中盤に存在感が出てきたわけですよ。
本当にこれは東京としては大いなる第一歩ですよ。
今まで極力中盤を省略しようとしてきた「キックアンドラッシュサッカー」もしくは「大作戦サッカー」しか出来なかったチームが、自ら中盤を意識したわけですからね。
正直言って、まだ本当に意図的なのではなく、選手個人個人が歯車として同じ目的意識を持っていたかと言うと全然違うと思います。
今日だって偶然馬場と宮沢が組めたからこうなっただけであって、次節以降、二人が揃わなかったり調子を落としてしまえばまた元に戻る可能性だってあるのですから。
いまだチームが個人に頼っている部分は脱していません。
ただ、僕らの愛するFC東京に初めてと言っていいほど(しかも東京の選手に自覚があるかどうかはわかりませんが)、『中盤を作る』という概念が意識づけられたのは革命的と言っていいと思うんですよ。
狙ってやった事とは思えませんし、本当に結果的にこうなったという感じは否めませんが、今日の試合を僕は本当に意味のある物だったと思いたいですね。
この意味をどうか選手の皆にもファンの人たちにも分かってもらいたいです。
もちろんまだまだ課題も多いです。
DFラインでのパスワークのレベルは全然ですし、ボランチがもっとイニシアチブを持って欲しいのも事実。
また、連動性や動きのバリエーション、相手DFを混乱させる流れるようなポジションチェンジやオトリの動きなどはまだまだです。
それでも、今日の『東京に中盤が生まれた』日を大いなる一歩として僕は受け止めたいと思います。
(ちょっと大袈裟だけど、それくらい言っておいた方がインパクトあるっしょ?)
さて。
細かい所で感想を言うとですね。
まあ馬場と宮沢、そして栗澤がよかったのは前述のとおりです。
彼らはボールをためてパスを出すのと同じくらいダイレクトパスも多いですし、回りの選手にボールを預けて自分がスペースを利用する動きも出来ます。とにかく今はこの3人が軸になってくれそうです。
そして川口!
開幕戦の彼のパフォーマンスを見て思わず「良い選手とったねえ!」と唸ってしまいましたが、こんなにも早く僕らの信頼を勝ち得るとは!彼は今後東京にとって大きな存在になってくれそうな予感がします。
また、鈴木のりおに第3の動きへの意識が徐々に出てきているのでは?と思ったのですがどうでしょうか?
ディフェンダーやボランチから宮沢、馬場にボールが入る前にスペースを意識した動き出しを何度か行っていましたよアノ子。
まだまだ彼がサイドバックとしてやらなくてはいけない事は多々ありますが、ここ4試合での進歩に少し喜びをおぼえましたね。
更に土肥ちゃんと茂庭ですが。
いやあ、凄いねこの2人は。土肥ちゃんに関してはひいき目無しで実力だけならドイツのピッチに一番近いGKですよ。足りないのは経験だけです。
茂庭はこのパフォーマンスを続けていればメンバー入りも見えてくるのでは?それくらい質が高かったと思います。あとはフィードだけだ!
一方、いまだ壁にぶちあたっている感があるのは今野です。
今日はディフェンスに関しては本来の迫力がありましたよね。さすが!と思わせられた事も数しれず。
ただ、攻撃にシフトチェンジした時のパスの正確性、狙い、緩急の付け方、前線にからむタイミングなどなど。課題は山積みのようです。
それでもスーペル今野のことです。必ずやそれらも自分の物にしてくれると信じてますよ。(つーか、マジそうなったら絶対東京出てっちゃうよね…)
ルースケはねえ…。
えーと、うーん。僕は嫌いじゃないですよ。
ただねえ。えーと…。
うん、ルースケはイイヤツそうだよね!あははー
ええい!
もうぶっちゃけて言うと今はササを使うのが最適なんじゃないでしょうかね。
今日の雰囲気のあるサイド攻撃を見ても分る通り、キーパーや相手DFの隙間をスッと割って入り、ワンタッチでゴールを決めねばいけないシーンが今後増えるでしょう。てゆーか、それが主体となるでしょう。
今のサッカーを志向して決定的に足りないのは「仕上げ担当」ですからね。
それには適材適所、やはりササの存在だと思うんだけどなあ。
やっぱり彼がパラグアージョだからブラジル人には【以下省略】
それと増嶋くんにフォローを。
入ってすぐに失点つーことで、きっと多くの東京ファンから嫌われてる(んだよね?)君のことだから、ホント信用ガタ落ちって感じでしょうけど。
アレは仕方がない。
川崎の攻撃(特にジュニーニョのあのヒールのパス!)が凄過ぎた。
恐らくアレは君じゃなくて宮沢が残っていてもやられただろうからそんなに気にするな!
あの川崎のジュニーニョと中村のコンビネーションが素晴らしかったのだよ。
ほんとタイミング悪かったよね。
で、あの采配によるガーロ監督への批判が出てるみたいですけどね。
アレは原監督も去年とかたまにやってた事だよね。残り10分くらいでボランチに代えて増嶋投入。
コレを批判するって事は原さんの采配も指摘してた人なんだろうけれど、ただ、ガーロさんはまだ選手の特性を理解しきってないフシがあるから多めに見てあげて欲しいですね。
(ちなみに私ももちろんココで増嶋かよ!?とは思った。でも逃げ切れていれば必勝パターンになりかねないんで、まあ最初にコケて良かったんじゃないかな?)
そうそう、ガーロ監督に一言二言。
おそらくはまだ選手たちを完全に把握はしていないと思うし、何より日本人の基礎知識やサッカー心のなさも分かってないと思います。
それに僕だって、本当に半信半疑の部分が多いのですよ。
それでも信念を持って(原さん後遺症がひどいサポーターにブーイングされても、キックアンドラッシュが大好きなファンにつまらないと言われても)まずはやりたい事をやりきって欲しい。
この東京はそう簡単に2部に落ちるチームじゃないから。
だからこそこの大いなる挑戦を成し遂げて欲しい。
心の底から思いました。
とりあえず夏までにはなんとかして欲しいっていう本音もチラリとよろしこ。
【下山けんと】
投稿者 tosca-web : 23:47 | トラックバック
2006年03月20日
清水戦その後
いやあ、もうスタジアムから溜息が聞こえたようでしてね、まいっちゃった感じですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
まだ3節だってのに早速のブーイングも起きてましたたね。
試合後スタジアムで会う友人はもう死にそうな顔、もしくは固まった顔ばかりで、なんて声をかけていいかわからなかったくらいです。
「今年はダメだな…」
と思った人はかなり多いのではないでしょうか?
まあ、僕はというとシーズン前から「今年“も”ダメだろう」とは思っていたのでそこまで落胆はしていないんですけどね♪
てゆーか、実は案外ポジティブに捉えてるところもあるんですよ。
●<1>楽観主義でいってみよ
「こんな試合でポジティブだなんて!」
と思う方もいると思います。
ごもっとも!
しかし、視点を少し変えてみると意外と気分が変わるものです。
説明しましょう。
まず簡単に言うとここ3試合で今日が一番まとも(マシ)に感じたのですよ。
なんとなくで勝った大分戦、見事に相手の狙いにハマり文字どおり何も出来なかった新潟戦。
この2試合に比べて『今年の東京がやりたい事、やるべき事』がだいぶ見ててわかるようになってきました。
まあ問題なのは『今年の東京がやりたい事、やるべき事』をどうすれば出来るのかが選手の全員がわかってない、という事なのですがネ…(湯浅風)
とにかく僕が「マシ」と思ったその根拠。
それはたった1つの流れですが、今後の東京の近未来予想図を垣間見たシーンがあったのです。
後半36分。
自陣ペナルティエリア前でジャーンがヘッドでクリア。
↓
センターサークル付近でのルーズボールを宮沢が競り勝つ。
左サイドに流れるが清水の選手のプレスを受け今野に落とす。
↓
今野、前方くさびに入る赤嶺にダイレクトでパス。
↓
赤嶺、清水のプレスからはずれた宮沢にダイレクトでパス。
↓
宮沢、トラップしすぐに今野にパス。
↓
今野、右に向きを変えて右サイドを上がる徳永にパス。
↓
徳永、センタリングをあげるが清水のプレスが早く失敗。
それをジャーンがフォロー。
↓
ジャーン、ライン際に開いた徳永へパス。
↓
徳永、左そばに位置する今野へパス。
↓
今野、清水のプレスを回避するように茂庭へバックパス。
↓
茂庭、ワントラップしてすぐに、前方の宮沢へパス。
この時、左サイドライン際の鈴木がスタート。
↓
宮沢、ワントラップしてすぐに斜前方のスペースへスルーパス。
↓
そこに鈴木が走り込みピタリと合う。
鈴木、清水DFと1体1、良い形を作るがセンタリングは失敗。
この一連の流れは約40秒。
その間ダイレクトパス、もしくはツータッチパスがほとんどで、テンポ良く左サイド→右サイド→左サイド→前方ペナルティエリア付近へとボールは大きな範囲内を移動しました。
残念ながらこの時は鈴木のセンタリングミスで終わってしまいましたが、このシーンが試合中に何度も見られるようになれば、けして悲観する事もないのでは…?そうポジティブに取ってみるのはどうでしょうか?
もちろんこのシーンだって粗を探せばいくつかあります。
一つは徳永が右サイドで無茶な状態からセンタリングを上げたこと。(運良くボールはジャーンの元へいきましたがコレは流れにのっていなかった)
そして、すでに後半36分だったこともあって清水のプレスが少し甘くなっていたこと。
だからこの一連の良い流れを相手DFのプレスが激しい時でもやれるようにならなければなりません。
そして、これがしっかりと計画的に、複数の人間が「これだ」と共通の理解を持って行われなければなりません。
●<2>共通理解…っつーか最低限知っていなければいけない事
そう、ココがきっと問題なんですよね。
『理解している』という事。
いえいえ、チーム内のコンビーネーションの事を言っているのではありません。
この3戦、変わろうとしている東京を見ましたが、スキルややっていることの方向性、パフォーマンスその物に問題があるのではないと僕もわかりました。
そこで僕が以前よりなかばそうではないかと疑心を抱いていた物がほぼ確信に至った今の東京の最重要事項。
「ひょっとしたら本当に東京の選手たちはサッカーの『グループ戦術の基礎』その物を理解できていないのでは?」
まあコレは憶測の域を越えないですけどネ。
ただ恐らくあたっているでしょう(2階席から見ていれば充分わかりますよ)。
そしてほとんどの東京ファン、そしてフロントの人たちも知らないのでは?と思いました。(きっとこれもあたっているんじゃないかな?)
サッカーの基礎というのはですね、僕個人は中学から高校の時に部活動(もちろんサッカー部。ちなみに弱小チーム)で勉強しましたが、恐らく今の日本のサッカー指導カリキュラムでは小学6年生くらいで教えてるのでしょう。
いや、ひょっとしたらちゃんと教えてないのかもしれません。
パスアンドゴー(何故パスを出したら走るべきなのか?)
トライアングル(何故ボールホルダーの周りに3つのパスコースを確保しなければいけないのか?)
囮の動き、スペースを作る動き、第3の動き(一体それは何の為に必要なのか?)
その他にもサイド攻撃の意味やらサイドを変える事の必要性、数的有利の必要性とその作り方、ワンサイドカットの論理など様々です。
これら少数のグループ戦術はチーム戦術の基礎です。
上にあげた事全てには明確で分かりやすく単純な模範解答が用意されているのですよ。(全て、サッカーをやっている人間ならばよく考えればすぐ分ることです)
そして試合中に「コーチにそうやれと言われたから実践している」のと「これこれこういう理由があることを認識したうえで実践している」のとでは明らかにプレーの質が違います。
特に今回のガーロ監督が求めるような高度なサッカーをやるうえではこの『サッカーのグループ戦術の基礎』への理解はとても重要になってくるはずです。
(注:ただしこの基礎が分かっている、出来るからと言ってサッカーで必ず勝てるってわけではないのであしからず)
●<3>基礎の基礎ですよお嬢さん!!
今まで、原体制のもと行われてきたサッカーは早くタイトな守備から個人の能力を前面に押し出し、とにかく早くボールをゴールに近付けることをチーム全体で徹底したものでした。
これにより、ボールの運びが早ければ早い程いい、という価値観がチームにもファンにも浸透しつつあったと思います。
しかし、逆に言えばボールの運びを急ぐことをまず大事にしていたために“そのまま行ったらこうなりました”という風な『結果的にこうなりましたサッカー』になってしまっていたところがあったと思います。
だからこそ選手の「足の早さ」「運動量」「個人技」などの個人戦術がクローズアップされてきたのだと思います。
しかし、今やろうとしているサッカー、いわゆるポゼッションサッカーは目的から逆算して作戦を錬り、その為に選手たちがどう役割分担をし、どう動くかを考える『構成的サッカー』もしくは『逆算式サッカー』、あるいは『理屈っぽいサッカー』と言える物です。
感覚的にボールを蹴っていた昨年と違い、全ての動きに必然性と根拠を求められます。
オトリの動き。
スペースを作る動き。
次のパスの受け手となる第3の動き。
これらが常に必要なのです。
でもコレって(2章で述べたように)僕が中学や高校の時、部活で勉強した基本中の基本ですよ。
ココ3試合、いやいや、ココ数年、東京の選手たちを見ていると「ボールをもらう動き」しか出来ていません。
オトリになる人もいないし、スペースを誰も作りだせてないし、先を見越し第3、4の動きもない。
そこに
「ひょっとしたら本当に東京の選手たちはサッカーの『グループ戦術の基礎』その物を理解できていないのでは?」
という僕の確信めいた疑念があるのですよ。
●<4>てゆーかそもそもポゼッションサッカーって何だよコルァ!!
うんじゃ、そのポゼッションサッカーってようするにどーすりゃいいんでしょうか??
簡単な解釈をまとめみます。
昨年までのように縦に急ぐのではなく横に急ぐ必要があるわけです。
横に急ぐことで相手DFの組織を揺さぶります。
そこでダイレクトパスなどを組み入れ今度は相手DFの組織に小さなズレを生じさせます。
相手守備組織に小さなズレが生じることにとり前方のマークに微妙なズレができます。
そこにオトリの動き、スペースを作る動き、そのスペースを利用する第3の動きを組み入れチャンスの下ごしらえをします。
そこで初めて縦にボールを入れます。
ようは相手に出し所と出所をいかにしぼらせず、引いた相手の守備組織を崩せるか、が重要なのです。
どのタイミングでそれをチーム全体で仕掛けるか?
そこにチームの熟成度とサッカーの基礎への理解が問われるのですよ。
つまるところ、一つの目的の為に全ての選手が違う動きをするのですが、その動きが全て歯車のように噛み合わなければいけないのです。
プロセスこそがこのサッカーの命。
ある意味数学のテストの答えが正解しているかよりも、その答をどのように導きだしたか、の方が大事なのと一緒なのですよ。
これをやるにはまずDFラインのパスのスピードと正確性が求められます。
そしてボランチの選手の視野の広さ、プレイやポジショニングなど全ての動きの正確性、そしていつ相手の守備組織が崩れるかどうかのタイミングをしっかり把握できなければいけない戦術眼も必要です。
さらにチーム全体が常に同じ目的の為にそれぞれが違う仕事をこなさなければいけません。
また、これだけでポゼッションサッカーは完成しません。
DFとボランチはボールを回している間中ずっと、一突きで相手の喉元をズバッと突き刺すジャックナイフのようなFWへのロングフィードを狙っていなければいけないし、FWはいつでも相手DFの背後を狙いながらチーム戦術をこなさなければいけないのです。
ね。
物凄い大変でしょ?
やることがいっぱいなんですよ。
頭も痛くなるし能力も必要。そして運動量も必要。
これがポゼッションサッカーと言われる物です。
僕が今までJリーグを見てきてこれに成功したのは強かった時のヴェルディと磐田だけですよ。
なんつー険しい道だ!!
また、見ているほうもサッカーへの理解と忍耐が必要です。
『ボールをポゼッションしていてもほとんどDFとボランチでまわしてばかり』
そうなんです。ソレが当たり前なんです。
言わばポゼッションサッカーは釣りと同じです。
魚が餌を食うのを浮きの微妙な動きで判断し、食い付いた瞬間にグッと竿をあげる、あうんの呼吸が必要なのですから、どこがチャンスになる瞬間なのかを分る肥えた目と忍耐力が見る方にも必要なのです。
今の僕たちは(恐らく)ソレを目指しているのですよ。
大変なこった。
●<5>で、実際問題どーなんすか?
清水戦後、思ったのはですね、このサッカーをやる為のボランチが今の東京にはいない、ということです。
僕はあの今野でさえ、このサッカーの前では弱点と欠点が浮き彫りになってしまうな…と驚いたくらいですから。
サッカー専門誌で今野は「今までサッカーを考えてやったことはない」みたいなことをコメントしていましたが、ホント、ここ3試合見てて分りました。
とにかく組み立ての予測や計画が出来ていないなあ、という印象ですね。
まあ、情熱と根性とハートを持っている彼のことです。何とかしてくれることを願っていますよ。
また、伊野波も今のままでは単なる「ツナギ役」です。もっとイニシアチブを取らなければいけません。(ルーキーの彼にそれを望むのが酷…というのなら出場しないほうがいい)
そして何よりも梶山。(こないだ僕が彼を嫌いって言っちゃったことを差し引いても)今、彼が一番のウィークポイントになっちゃってますよね。
他の選手にまったく追いつけてない感じがしましたよ僕は。
感覚でサッカーをやってきた彼にとってはココは相当な努力と情熱(何よりもコレ!)が必要でしょうね。
それと、DFラインのパス回しがもっとスムーズに行われなくてはならないのに、ジャーンも茂庭もけして足下が得意な選手ではないですし、鈴木に関してサイドチェンジをする視野を持ち合わせていません。
そして徳永はとにかくポジショニングの雑さが目立ちます。
ほんの50センチから1メートルのポジション修正が必要…というのは前に加地について論じたことですが彼の場合もうそれ以前の問題ですからね。
これでW杯狙ってるとか言うんだから、もうねえ。オジサンせつないっすよ。
まず何よりも先にすべきはポゼッションサッカーの基盤となるこのDF陣とボランチにてこ入れが必要でしょう。
ある意味DFとボランチのパス交換が攻撃のスタートとなるわけですから、そのスタートが上手にきれなければゴールまでもつわけがないでしょ?
提案として(僕はTO*SCAで「誰を使え!」とかなんて言いたくないのだけど)、やはり左に金沢を入れ、右には今は藤山(もしくは他の選手)を入れたほうがよいでしょう。
応急手当てでしかないかもしれませんが、このDFラインのパス交換のスムーズさを早急になんとかするしかありません。
またボランチに宮沢は必ず入れた方がいい。
確かに彼は好不調の波が激しいですが、それでも今の中盤に彼の存在は不可欠です。
そして、ガーロ監督にお願いしたいこと。
東京の選手が皆、
「サッカーの『グループ戦術の基礎』その物を理解できていない」
という事に気付いて欲しいです。
おそらくガーロさんにしてみればそれは説明する必要なんかなくて、皆わかっている事、と考えているかもしれません。
ブラジルだったら恐らく考える前に皆、体が理解しているのでしょう。
しかし、日本ではこういう基本が案外ちゃんと浸透していません。
現にオフトは代表選手たちに「トライアングル」「スリーライン」という基礎中の基礎を教えていたのですからね。
サッカー偏差値を上げること。
それが今の東京(もちろん僕らファンもそうだしフロントもね)に最も必要なことなのかもしれませんね。
さて、今後本当に厳しい道が待っていそうです。
とにかく今は改革を止める事無く(アレエ?これ何処かで聞いたぞ)、忍耐と辛抱と信念を持ってチームの成長を待つしかありませんね。
なんとかシーズンの半分を費やしてチームのレベルを上げて欲しいです。
そして、夏以降には、なんとか形になった結果をこの目で見たいものです。
<6>●本音
万年中位は今年も脱却できそうにありませんね。
「3年後は俺たちが一番強い!」ってもう何年言ってんだか…。
とりあえずJ1に上がってからというもの毎年誰かが言ってますよね。あははん。
もうこうなったら来年も再来年も一生言い続けちゃうってのもアリですな。
「3年後には俺たちが一番強い!」
正直なトコ、今回僕が述べた事は昨年か一昨年のウチにやっておかなければいけないことだったと思います。
もし本当にこのチームを強くしたいなら、ですがね。
最近はチームもファンも「本当に強くなりたい!」っていう気持ちがなさそうなので、イタリアのボローニャのような中堅どこを目指すのも悪くないと思いますよ。
それならばさっさとポゼッションサッカーなんて諦めて今までのサッカーに磨きをかければいい。
ちょうどボローニャは赤と青ですしね。(青赤じゃないのよアレ)
「3年後には俺たちが一番強い!」
え?僕ですか?
もちろん強くなりたいですよ。
今年だって真剣に優勝を狙ってやりたかったですよ。
なんつったって僕の考えではもっと前にサッサと優勝なんてしちゃってるハズでしたからね。
悔しいですよ。
いつまでこんなグダグダやってんだろって思いますよ。
そしてここ最近の浦和の本気度を横目で見ていたら、、やはりツライですよ。
「誰がなんと言おうと周りは気にするな」
「勝ちよりも大事なものがあるから東京はまだ優勝しなくていい」
そんな言い訳とか逃げばっか言ってないで早くもっと真剣になりたいですよ。
勝ちたいですよ。タイトルを本気で狙ってみたいですよ。
まじで。
でもなんかそういうのを言うと某東京ファンサイト掲示板で「東京はそういうチームじゃない」とか怒られそうなので言いませんけどね。
「3年後には俺たちが一番強い!」
ただ、一昨年と昨年の大きく間違った方向(うわあ!もうこうなったらぶっちゃけてやる!)を正すのには時間がかかるのも承知しています。
だからこそ今は辛抱と忍耐、そして理解も必要だってことも分かっています。
ただ、あのブーイングが味の素スタジアムでは正当だと考えると、どうやら僕は今の東京ファンには相応しくない考え方のようですね。
気がついたら僕が東京の中でアウトローになってるわけですからね。人間って変わるんですね。はい。
まあ、でも3試合くらいでウダウダ言う連中の気持ちを分るくらいなら喜んでアウトローに徹しましょう。
はい、つーわけでこれからもバシバシネットでは毒はいちゃおっと。
こんな感じで今年は毒舌キャラでネットを続けていきますので、まあ読みたい人だけ読んでください。
気分を害された人は御遠慮頂いたほうがいいかも。どうもスイマセン。
で、僕と同じくアウトローな人。厳しい立場ですががんまりましょーね。
合い言葉は、セーノ、
「3年後は俺たちが一番強い!」(泣)
最後に、たわごとですが。
何年も前から僕は言っていたことなのですけれども、やはり磐田のドゥンガのような世界トップレベルでチームを牽引できる熱いキャプテン、リーダーシップと信頼できる経験を兼ね備えたボランチ外国人選手が必要ですよ。
目の前に最高のお手本がいることが、飛躍的な成長を促しますから。
【下山けんと】
投稿者 tosca-web : 23:03 | トラックバック
2006年03月14日
クジ運
仕事の打ち上げ(関係者200人以上が集まる大パーティ。ちなみにサッカーとは全く関係ナシ)で行われた大くじ引き大会の賞品でそういうビンゴとか抽選に生まれてこのかた全くあたったことのない私にとうとう神様が微笑んでくれました。
↓

この本(泣)。
神様、コレは何かの嫌がらせですか?
【下山けんと】←運がいいのか悪いのかわからない男
投稿者 tosca-web : 21:39 | トラックバック
2006年03月13日
温故知新。TO*SCA監修東京広辞苑
えー。怒濤の集中更新が続いてスタッフ内でも混乱が起きております、TO*SCA-webへようこそ。
前々から温めていた特集、TO*SCA監修東京広辞苑の発表です。今回は『あ』だけですが今後徐々に増やしていきますので乞う御期待。
別に今日のネタがないからやるんじゃないやいッ!
[あ]
愛してるの歌【あいしてるのうた】
アマラオの十八番。にしきのあきらの「空に太陽があるかぎり」のこと。94シーズン最終戦、アウェイでNEC山形に敗戦を喫したのち、駅のそばで数名のサポーターがアマラオ(と他数名)に遭遇。最終戦に負けたショックで元気のないサポーターたちにアマラオが「カラオケ行クゥ〜?」と声をかけ、サポーターらがのると「行カナイヨォ」と一人ボケ突っ込みをかまし空気を一遍させた。その直後「愛してぇるぅ〜」と歌ったことがキッカケでアマラオのテーマソングとなった。ちなみにサポーターが歌う時に「本当にー」のコーラスの部分(繰り返しの部分)が疑問形でなくてはならなかったのは、アマラオの口癖が甲高い声での「本当ニィーー?」だったことが由来している。
アウミール【あうみーる】(人名)
99年在籍。本名「Almir Moraes Andrade」。通称「ミールさん」「ミール教授」。当時の東京には珍しい左利き選手。98年、JFLの大塚製薬に所属していたが真夏の東京戦(於夢の島)で大活躍をしてしまい、それを目の当たりにした東京フロント陣が獲得を決定。しかし当時の大塚ファンにしてみればその試合のアウミールのパフォーマンスについて「1年に1度出るか出ないか」という物だったらしいのはその後多くの東京ファンが実感することになったとかならなかったとか。必要以上のボールキープと必要以上に腰を落としたプレーでJ1昇格にまあまあ貢献。サポーターからは不評だったがキング・アマラオからは絶対の信頼を得ていた。
浅利悟【あさりさとる】(人名)
97年〜。通称「サリー」。よく走りよく守る。大熊時代には大熊サッカーの心臓とも言えるポジションを持ち前のおとなしい性格で黙々とこなしていた選手。地味ながらその働きの貢献度は高く、97年ルーキーイヤーにはJFLベストイレブンを受賞、また、同じく97年天皇杯で中田英寿にマンツーマンでつきシャットアウトした。99年J2シーズンではアウミールにウンザリ気味だったサポーターの“アウミールを小池に代えろ!”の意味を含んだ「ペルー小池!」コールのとばっちりをうけてよく小池と選手交代をさせられていたという非運な時期も経験している。仕事が地味なこともあってサポーターからの「浅利」コールが少ないのにもめげずコンスタントに働ける東京きっての堅実プレイヤー。いまやJ1唯一のサラリーマン契約選手。性格も控えめ。
アシス【あしす】(人名)
97年在籍。アマラオ、エドウィン、ビルッカに次ぐ97年度の第4の外国人選手。リーグでは出場回数に恵まれなかったものの、アマラオを怪我で欠いた97年天皇杯では累積警告で出場出来なかった準決勝を除く全ての試合に出場し、その時期、解雇が決まっていたにも関わらず素晴らしい活躍でエドウィン、奥原らとともに快進撃の立て役者に。4回戦、横浜マリノス戦では(この年のW杯予選で主役級の存在になっていた)GK川口能活をサラリとかわして決勝ゴールを決めている。「Wow Wow Wow!アシスアニマル!」は以後トゥットの様な強引系選手に受け継がれたが、このアシスは東京でも屈指の技巧派であった。
味スタ【あじすた】(略語・呼称)
味の素スタジアムの略。まんまでひねりなし。
味の素スタジアム【あじのもとすたじあむ】(競技場名)
2001年、(当時)東京スタジアムのネーミングライツを味の素が平成15年から平成20年の5年間12億円で獲得しこの名前に。変更当初はかなり戸惑うファンも多かったようだがいつの間にか定着。これが平成21年から違う名になる可能性があるのだから不思議な話である。次はぜひ「ファミリーマート」かなんかにネーミングライツを獲得してもらって「ファミスタ」と呼んでみたい。
アド【あど】(人名)
サポーターのひとり。通称「王子」。「王子」だがけして金持ちなわけではない。95年の富士通戦、試合に興奮していた勢いでアマラオの「アマ」とエドウィンの「エド」をごっちゃにして「アド」と叫んでしまった。その3秒後に東京は失点。以来、「アド」と改名。99年には仙台スタジアムで選手紹介時、旗をオーロラビジョン間近で広げていた為スタジアムDJが「スーパービジョンにさわるなー!!!!」と選手紹介(しかも仙台の)を中断してまでアドを一喝。「日本で唯一スタジアムDJに直に怒られた人物」という物凄い経歴を持っている。
兄貴【あにき】(TO*SCA用語)
本紙スタッフ、ともだみなこ編集員のこと。あくまでも哀川翔のことではないので注意。名物コーナー『兄貴かく語りき』で作り上げられた兄貴像を崇拝するファンが急増中。中には女子高生もいたとかでスタッフは皆驚愕している。
阿部吉朗【あべよしろう】(人名)
02年2ndステージ途中に入団。デビュー戦となった天皇杯3回戦では2得点をあげてファンに強烈なインパクトを与えた。03年からは原監督の秘蔵っ子としてスタメンにも名を連ねるようになり、シーズン途中からはスーパーサブとして活躍、リーグ戦27試合出場6得点はこの年の全チーム中ルーキーでは最も優れた成績であるにもかかわらずJリーグアウォーズでは「優秀新人賞」すら与えてもらえなかった地味、もとい、可哀想な人。入団当初そのプレーは気紛れでやたら流れから消えるがシュートはやたら枠にいく、というつかみ所のない東京きっての不思議ちゃんであったものの03年天皇杯での活躍が認められ3代目天皇杯男を襲名。04年からはアマラオの11番を受け継ぐという大役を任されるが、05年、大分にレンタル移籍し、東京関係者を困らせた。しかし大分では約束してもらっていたハズのFWのポジションが実際には用意されてなく、右サイドハーフを押し付けられ、嫌になっちゃって遂にはレンタル期限前の2ndシーズン途中から東京に復帰。「年内に帰ってくるなら最初から行かなきゃいーじゃん」とサラリと突っ込みを受けながら復帰第1戦アウェイ柏戦で得点をしている。顔はヤンキーっぽいがとてもイイ人。
アマラオ【あまらお】(人名)
92年〜03年。東京ガス時代よりチームを支えた“なんちゃってブラジル人”。日本名「大作」。本名「Wagner Pereira Cardozo」短くして「Amaral」(注:うそ)。通称「王様」「キング」「キング・オブ・東京」「都知事」「アマ」「じじい」「御老体」「おじいちゃん」「おバカ」「ポンコツ」。主にお笑い担当。得意技はシュートをはずした直後の「体育座り」、十八番「空に太陽があるかぎり(にしきのあきら)」。サンバを踊ったことがなかったので一説には「ブラジル人ではないのでは?」と囁かれていたが97年の本田技研戦「ブラジルデー」でゴールを決め直後サンバを踊り「アマラオ日本人説」を一時払拭。しかしながらそれ以降も「本当はブラジル帰化を狙っている」という噂がたえない。彼がつくった数々の伝説(“ネタ”とも言う)の中でも特筆すべきは、97年9月7日W杯アジア2次予選、日本代表対ウズベキスタン代表戦、当時の日本代表エース、キング・カズの4得点に小さく対抗して、翌9月8日、江戸川競技場で行われた対元宿敵・川崎フロンターレ戦において、4得点でチームを逆転勝利に導き、“キング・オブ・東京”の名を世に(ちょびっと)知らしめたという嘘のような実話であろう。98年JFL優勝直後嬉しさのあまり見事な壊れっぷりを披露。00年J1初年度は彼らしからぬスーパーゴールを連発、当時33歳という歳ながら“大化け”に成功している。00年11月には生意気にも移籍騒動でチーム、サポーターを騒がせている。03年、それまで自ら牽引してきたチームの世代交代を進める意味も込めてシーズン終了を待たずして退団を表明。2ndステージ優勝争いの中、14節のホーム最終戦ではロスタイムの失点に泣く結果で優勝を逃すが最終節アウェイ柏戦では終了間際の2得点で逆転勝利の立て役者となり自ら花道を飾る。その空気の読めなさ加減に対する「それを1試合前でやれよ!」という突っ込みはもちろん“暗黙の了解”という方向で。顔が異様に小さい。
《⇨アマラオ騒動》
《⇨アマラオ大作戦》
アマラオ騒動【あまらお−そうどう】(歴史)
00年11月に起きたアマラオの移籍騒動。当時のチームへの不満と自身の優勝に対する希望や年齢、そして他チームからの非公式的な誘い、などの理由でアマラオが移籍を希望。それを一部のサポーターが知り、ホーム市原戦の前日にアマラオと会談を持ち説得にかかり、その事情をインターネットなどで他の東京サポーターに伝えた約2週間の内輪モメ。チームとしてもアマラオとしても一切公式的な発表はしておらず、公にもほとんど知られていないで一件落着に至った東京ならではの事件。
アマラオ大作戦【あまらお−だいさくせん】(古語)
JFL時代に東京が頻繁に用いた戦術。その名の通りアマラオを前線に一人残し後ろからのロングフィード一本だけでアマラオに繋ぎ、アマラオが一人で点を取って来るという強引かつ単純明解ナイスな作戦。
雨の東京【あめのとうきょう】(古語)
94年9月に行われた江戸川での柏戦(0−1)、C大阪戦(3v2)など雨の試合での好ゲームが続き「雨の日に強い東京」というイメージが強くなったことによりこう呼ばれるようになった。ようするに当時のチームは足下の技術は未熟で普通のピッチコンディションではほとんど歯がたたない相手にも、雨でぬかるんだピッチでは持ち前の走りっぷりで強豪を苦しめていたということ。今ではテクニックがある選手が増えてしまったため、逆に雨の試合では不利になる傾向があるところに時代の流れを感じる。
アルベルト【あるべると】(人名)
94年〜95年在籍。ジュニアクラブのちびっ子からは「ひげのアルベルトおじちゃん」と親しまれていた、と当時のJFLパンフレットのチーム選手紹介の欄には書かれていたが、誰一人としてその事実を目撃した者がいないという不思議な逸話を持つ。その風貌は新大久保や歌舞伎町あたりでクス○を売ってそうなアラブ人のようだったが、子供達には好かれていたのだろう。あぶなっかしい左足(きき足)のキックと長身を生かしながらも時たま物凄い失敗をしてしまうヘディングは何度も東京ゴールを救った。ただし時折東京ゴールを襲ったのは内緒だ。一時期サポーターのあいだではアルベルトがボールを触る度に『アルベルト』コール(しかも1回)をする、というのが流行したが、あまり意味のないものであった。94年天皇杯鹿島戦勝利の経験者。
アンジェロ【あんじぇろ】(人名)
98年在籍。長身に似合わぬテクニックとリーチの長い足から振り抜かれる(あまり強くない)シュート、スライドの長いドリブルが特徴。98年JFL優勝に貢献。東京には珍しいお笑い系ではない外国人選手。
アンジェロさん【あんじぇろさん】(人名)
94年、95年のフィジカルコーチ。サポーターから大人気で、初めてサポーターに自分のユニフォームをプレゼントしてくれた気前の良い人。東京を退団したのち、母国へも戻りコリンチャンスのゼネラルマネージャーに就任。大出世を果たすものの、2000年今井氏が川崎フロンターレ監督になった折にフィジカルコーチに就任、再来日している。
投稿者 tosca-web : 23:04 | トラックバック
2006年03月12日
お宅の平和はいかがですか?
3月5日06年シーズンの開幕となった大分戦後。
満面の笑顔が行き交う味スタコンコース。
可愛い女の子(シャツはもちろんFC東京オフィシャル青赤)の手をひき、
勝利を歓びを噛み締めるメインゲートへと歩く父親(推定38歳・レプリカユニフォーム着用)に出会った。
娘「とーおーきょー、とおーきょー、ねーむーらーなーいまーちー」
無邪気な歌声が可愛らしい。
娘「いっあっとーきょー、いあときょっ」
“We are Tokyo!”と言えないのは御愛嬌。
娘「るかるかるかるかるかるかるーかーご〜〜」
楽しそうに歌う娘を優しく見つめる父(次長課長の河本似)。
とにかく幸せな光景だった。
僕もいずれ家庭を持てたらこういう週末を過ごしたい。
素直にそう思えるほど僕は彼らの世界の幸福な傍観者になっていた。
しかし。
娘「ねえパパー」
父(河本似)「ん?」
娘「ルーカスいつ点とるの?」
俺「ぎゃふんッ」
そのお父さんの前に思わずワタシがその言葉にノックアウトだったわけですが。
なんとか頑張るのはお父さん。
父「・・・・・それはね・・・・」
苦しみながら考えます。
えらいッ!
えらいよお父さんッ!
「なんで子どもが生まれるの?」とか「なんでオチ●チ●が堅くなっちゃうの?」っていう無邪気な子どもの際どい質問に真っ向から挑む父親の顔をしているよッ!
アンタ親の鑑だッ!
父「・・・・・。お星様になっちゃったんだよ・・・」
痛ッ
痛い!痛すぎだッ!
白旗だよお父さんッ!
てゆーか答えどころか会話になってないよッ!
その子が「お父さんのパンツと一緒に洗濯しないで」とか「お父さんのあとにお風呂入りたくない」とか言う娘に育つのが目に浮かぶよッ!
つーわけでルースケくん。
君の足には家族の将来の平和がかかっているのだ。
どうにかして点を取ってくれないか。
そんなこんなで。
今回のこの父娘のような不幸なケースが今後出ないように、「ルーカスいつ点とるの?」という非常に微妙な質問をされた場合に地雷を踏まないために悪い回答例をココにあげておこう。是非参考にして頂きたい。
「あの頃にはもう戻れないんだよ…」
(昔の恋愛は忘れて下さい)
「んー、まー、アレ、そのうちねー」
(結婚いつしてくれるの?と聞かれたのではありませんよ)
「今度お肉が食べられる時だよ…」
(お宅の事情は色々あるかもしれませんが、娘さんに現実を知らしめてはいけません)
「お母さんが帰ってくる頃だよ…」
(サッカーよりもまず奥様を気にしましょう)
皆様の家族の平和がどうか保たれますように。
【下山けんと】
投稿者 tosca-web : 22:35 | トラックバック
2006年03月11日
今年は毒吐くぞ!本音で勝負だ06年。
先日の開幕戦、TO*SCA15号配布時に、
「最近Webの更新してないですね」
「Webの方も頑張ってください」
と、たくさんの方から言われまして。
(特に関係のない村田編集員がよく言われてたよ)
ええ。
ホント、いつも楽しみにしてくださっている方が本当に多いのだなあと実感して心が痛みます。
もうね、笑顔で「ハハハ、すいません」と言うしかなかったのですが「知らねーよバーカ」って内心思っていたのは内緒の方向で。
さて、開幕しまして。
賢明なTO*SCA読者の皆さんなら僕が色々言いたいことがあると思ったでしょ?
思ったよね?
コレがですねえ………
ほとんどナイのですよ。うん。
つーか正確に言うと何も言えん!って感じです。
ガーロ新監督のやりたい方向を選手がまだ体現できないどころかハッキリ理解してないんじゃないですかね。
「パスをつなげる」という事が一体どういう事なのか。
サッパリわかってないのだと思います。
まあ、この辺は時間がかかるでしょうからゆっくり構えましょう。
そんなこんなで開幕戦は選手起用以外はガーロ監督色をあまり見られませんでしたし、得点も運良くというか運悪くというか、見事なカウンターからの2発でしたから。もう試合展開そのモノも(特に2点目が入って以降)ガーロ監督の求めるポゼッションから崩す必要がない状況になってしまいましたからね。
だから僕も何を言っていいのか分らないですしそれ以前に開幕戦の戦い方が良かったのか悪かったのかも判断できません。
なもんで「勝ってヨカッタネ」が開幕戦について言えることじゃないでしょか。
そんな感じで開幕をまとめてみたけどどーかな?
では次に、今日の新潟戦について考察してみませう。
えー、結果的には今の状況がハッキリ見えたのでよかったんじゃないでしょうか。
少なくともなんとなく勝った感のある開幕戦より非常に意味があったと思いますよ。
まあ去年までに足りなかったというか、慢性的に東京に足りなくて、今後東京が本当にタイトルを獲る気があるのなら必ず身につけなくてはいけない物がシッカリ見えたのではないでしょうかね?
それは何か?
サッカーの“いろは”です。い・ろ・は。伊野波じゃねーよオッサン。
イケイケドンドンなサッカーも良いと言えば良いんですけどね、やはりそれは以前から言及していたように限界があるわけですよ。
パワーとスピードで勝負し続けてたら自分達よりパワーとスピードのある相手にはいつまでたっても勝てないですし。つーか相手がその辺で劣っていたにも関わらずに勝てないんだからもういい加減頭を使ったサッカーをやってもらいたいトコロだったのでポゼッションサッカーへの切り替えは当然とも言うべきで、いや、もっと言ってしまえば遅すぎるくらいの事だと思うのです。
(ちなみに“ポゼッションサッカー”と言うから選手たちが現在勘違いしてるっつーのはまた後々語りましょうか)
さてさて、話を元に戻します。
今日の新潟戦、ある意味予想通り苦戦しましたよね。
運が悪かったのは新潟が前節大敗を喫して今回守りにかなり気合いを入れてしまったことでした。
まあそれはともかく、二つのポイントが今日は存在しました。
ひとつは新潟の早く集中しまくった前線からのプレス。
ふたつ目はチーム全体が「ポゼッションサッカーとは!?」と全くキーワードについてこれていないこと。
この二つが見事にハマっちゃって、もうね、思春期の娘さんに生ゴミ扱いされるお父さんのごとくなす術がなかったわけですよ。
これが今の我らが東京の等身大です。
言ってしまえば去年までのサッカーで相手に引かれて縦を切られた時に苦しんでいたのは何故か?という事の答でもあります。
わかりやすく言うと石川の個人技、戸田の馬鹿みたいな運動量、スーパーがつくくらいヤバかった今野の頑張りなど、東京は個人の能力に頼り過ぎてしまって、「チームで点を取る」という概念を全くもっておろそかにし続けていた、という事なわけですよ。
だから、今年のように「ポゼッション」=「パスを回す」ってだけに思考回路がとどまってしまっているわけでございます。
例えば。
増嶋のところにボールが渡ります。
近くの今野、伊野波、梶山はもちろん徳永、茂庭、鈴木と、ここではパスコースがある程度あるわけですよね。
しかしながら増嶋の判断も近くの選手のパスコース確保も遅いから新潟のディフェンスにサイドを限定させられてしまいます。
ここで徳永の方にボールが出ます。
すると徳永の近くに梶山やリチェーリが寄ります。
しかしそこには既に新潟のディフェンスが数的優位を作り上げてます。
で、徳永がまごついているうちに横パスをカットされてカウンターを喰らいます。
ってのが何度も今日は見られたと思うんですが。
問題は増嶋の判断が遅いってことじゃなく、他の選手がパスコースを作ってあげるのが遅い!ということなんです。
中盤を作るというのは早いテンポで相手がワンサイドカットをする前に自らの手でパスの道筋を作ることですからね。相手のプレスよりも早くパスコースを確保し、しかも2手3手先のパスコースも他の選手が確保しなきゃいけないわけなのです。
増嶋にボールが渡った時点で、(例えばですが)伊野波がすでにボールを受ける確実な位置にいて、増嶋がボールを出した時点で梶山や今野が伊野波からのパス受けらる位置に移動していなければいけない。
とにかく2手3手先、しかも角度も距離も確実な位置への走り込みを必要とするのがこのポゼッションサッカーなわけですよ。
(とにかくコレって本当は疲れるんですよ!)
『予測』と『平面的な位置確認への意識』と『連動性』
それらが何より必要なわけで、本当は『相互理解』なんてなくても「パスをつなぐ事」への理解さえあればこの辺は初めて組む人たちでも出来てしまうわけです。
(良い例が歴代のブラジル代表。彼らはどこに誰が突然入っても基本的なパス展開は上手にこなしてしまいますからね)
そして鍛練と相互理解を高めて物凄いサッカーをやっていたのが2002年の磐田でした。もうあのサッカーだけで御飯4杯はイケルってなもんで。
今の所見た感じ、『パスをつなぐ』という事の本質−その目的や利点、そしてそのために必要不可欠なことを分かっている東京選手はいないようです。
今野や馬場にしてもハッキリ言って今までは感覚任せのところだったのでしょう。
建設的で合理性と利便性を兼ね備える物がいわゆるポゼッションサッカーと言われる中盤をつくるという行為なのです。
パスで崩すサッカーってかなり「ああすればこうなる」というかなり理屈っぽいサッカーなんですよ。
ちなみにとにかくパスサッカーへの理解がひどいのが梶山と徳永。
ぶっちゃけて言ってしまうと僕はこの二人嫌いなんですけど(えへッ)、今日のプレーぶりをみて
「何も考えてない」
「予測してない」
「(パスコースに入るのを)さぼる」
ってのが明らかになってしまいました。
まあ嫌な言い方をすれば行き当たりバッタリサッカーの申し子とでも言いましょうかね。あは。
もちろん他の選手も似たり寄ったりですが、彼ら二人が一番まずいのは1メートルのポジショニングの微調整を全く行わないことです。
彼らは分かってるハズなんですよ。(分かってなかったら相当アホウだよね)
でもやらない。
基本的な能力(技術や身体能力)が高いから頭のほうをおろそかにしすぎ、と言ったところでしょうか。
だけれども、そのちょびっとの怠慢が全体を苦しめる原因になっちゃうわけですから、まずは彼らにはNintendoDSで脳を鍛えていただきたいものです。
とりあえず道は相当長そうなのでコッチもドーンと構えます。もう腹くくりましたよ。
戦術理解とか選手間同士の理解よりも「サッカーのいろは」への理解を高めて欲しい。
そう思った新潟戦でしたねえ。
ま、その他思ったことは多々あれど、今日は以上の事がハッキリしただけでもいいんじゃないでしょうか。
それでは最後に。
「新潟の鈴木慎吾って“くりぃむしちゅぅ”の上田に似てね?」
以上、「いい加減万年中位を脱却したいですよね!」と爽やかに言うのがマイブームの下山けんとがお送り致しました。それでは皆さんおやすみなさい!
【下山けんと】
投稿者 tosca-web : 23:31 | トラックバック
2006年03月10日
06年開幕。TO*SCA-Webも開幕。
いつもTO*SCA-Webの更新を楽しみにして頂いてる皆様、御機嫌いかがでしょうか?
久々の更新でございます。
皆様も御存知の通り、更新の停滞や年末4夜連続企画の“ア●ローゾ獲得失敗”による企画倒れなど、このTO*SCA-Webは多くの不祥事を起し、たくさんのファンの皆様から苦情と抗議のメールが相次いでおります。
今回はようやくTO*SCA編集長の下山けんとをとっつかまえましたので、ここで皆様に謝罪のコメントとともに、06年TO*SCA-Webにむけての抱負を発表させて頂きたいと思います。
「オッス!オラ悟空!今年も色々大変そうだけど、ヨロシクな!」
オイィィィィッ!それ謝ってないから!てゆーかアンタ悟空じゃねーじゃんッ!
「オッス!オラ悟空!今年は今よりもっと強くなりてーよ!」
コラ!人の話聞いてないっしょアンタ。しかも確かに今孫悟空がテレビで人気ですけどソレ悟空違いだし!
「細けぇこと気にすんなって!オラ腹減ったぞぉ」
なんとしても問題点には触れずに悟空キャラで押し切るつもりですね。読者の人怒ってますよ。大変なコトになりますよ。
「よくわかねーけど、なんか面白そうだな!」
うわッ!もう人事だよコノ人ッ!
知ってますか?オフシーズンで行われたTO*SCAアンケートで『Webをもっと更新しろ』とか『年末4夜連続とかいう嘘はヤメロ』っていう苦情がほとんどで…
「カメハメ波ーッ!!」
ぐはあーッ!!
「つーわけで今年も適当に更新すっけどよ。オラめちゃくちゃ忙しいんだ!東京の皆!オラに元気をわけてくれ!ついでにお金も少しわけてくれ!」
以上、TO*SCA編集長、06年TO*SCA-Webにむけてのインタビューでした…
投稿者 tosca-web : 21:46 | トラックバック
2006年03月02日
東すか15号は3/5(日)大分戦にて配付予定
毎度お世話になっております。
性懲りもなく今年もFC東京を支持する有志によって『TO*SCA』を発行させていただく運びとなりました。新監督によるフレッシュなチームを観戦するさいは、珍編集部によるフーリッシュなフリーペーパーをお手元に!
さて、今季1発目の東すか・15号は、タイトルどおり3/5(日)大分戦にて配付予定でございます。開幕戦なのでスタジアムもにぎやかになってると思いますが、数ある限り配付しまくりますので何卒宜しくお願い申し上げます。
では、スタジアムで!